GML Report vol.9
エコラベル研究所 in 神戸 ワークショップ実施レポート
2024年2月3日(土)・4日(日)の2日間にわたり、神戸市内で減CO2(ゲンコツ)ワークショップ「エコラベル研究所」を開催しました。本ワークショップは、買い物を通じたくらしの脱炭素の推進を目的に、クイズに答えたり、商品に触れたりしながら、エコラベルについて親子で学べるワークショップです。 神戸市主催、日本総研 グリーン・マーケティング・ラボ(以下、GML)の企画・運営により、神戸市内の小学生に参加を呼び掛ける形で実施しました。
初日の実施場所は神戸市役所南にある東遊園地 アーバンピクニック。窓から芝生が広がる様子を見渡せる開放的なラウンジにて開催されました。会場の目印はパネルを持ったニャートラル。
集まった参加者たちは、まず、地球温暖化について学びます。このまま温暖化が進むと将来地球はどうなってしまうのか?くらしにどんな影響があるのか?いま、私たちにできることはどんなことか?ニャートラルやギャートラルと共に、クイズを交えながら楽しく学びます。
そして本題となる「エコラベル」。商品のパッケージに印字されており、その商品がどのように環境に配慮されているかを教えてくれるマークです。エコラベルには、認証マークや企業オリジナルのマーク、良く見かけるものからあまり見かけないものまで、多くの種類が存在します。実は身の回りのさまざまな商品に付いていること、商品を作っている企業が、環境について伝えたいことをエコラベルに込めていることなど、学びから色々な発見があった子どもたちは、「このマーク、知ってる!」「こんなところにもエコラベルがあった!」といった思い思いの反応を示してくれました。
後半は、エコラベルの付いた商品を実際に手に取りながら学んでいきます。エコラベルの付いた商品はたくさんあるものの、エコラベルの種類を多く集めるのは意外と大変。展示しているエコラベル付き商品は、GMLメンバーがスーパーマーケットやドラッグストア、文具店などを探し回って取りそろえました。参加者の皆さんには、商品パッケージをじっくり観察してもらい、普段あまり注目していないエコラベルに着目することで、少し違った視点で商品に触れることができ、新たな側面の商品価値を感じてもらえたようです。
最後に、エコラベル研究所のこども研究員認定証とエコラベル付き商品を贈呈し、自宅でも学べるように研究キットもプレゼント。ワークショップ終了後には、自身の持ち物をチェックする子どもや、探したエコラベルを写真に撮って集めることができる「みんなで減CO2プロジェクト」アプリをダウンロードして、展示品のエコラベルを一生懸命撮影して帰る子どももおり、エコラベルに興味を持ってもらえた様子が伺えました。
2日目の実施場所は、大丸須磨店の4階にあるイベントスペース。目印はここでもパネルを持ったニャートラル。ちょっと高めの台の上からアピールしています。「何のイベントが行われるの?参加してもいいの?」通りがかった子どもたちも興味津々です。
2日目も初日と同様に、温暖化やエコラベルについて学び、実際に商品を手に取りながら、エコラベルに触れていきます。
最後のエコラベルクイズで正解したらプレゼントがもらえるとお伝えしたこともあり、親子そろって会場内の展示商品をくまなく手に取り、真剣なまなざしでエコラベルを確認します。気になった商品を1つ選んで席に戻った子どもたちは、「エコラベルが3つもついていてすごいと思った」「めずらしいエコラベルがついていた」と気づきを発表してくれました。
エコラベルクイズでは、子どもたちは「え~、どっちだろう」「さっき見たのに忘れちゃった」と言いつつ、しっかりエコラベルを確認したおかげで、ほとんどの問題に正解できました。最後に、認定証と研究キット、エコラベル付き商品を無事ゲットし、子どもたちは満足気に帰っていきました。後日、「日頃の買い物でもエコラベルを探すようになった」「(ワークショップ内で見つかったらすごいと聞いた)バイオマス95を見つけた」という嬉しいコメントも届き、ワークショップ終了後もエコラベルに興味を持って減CO2に取り組んでいただけていることを実感しています。
イベントを主催いただいた神戸市環境局脱炭素推進課様、イベント会場を提供いただいた株式会社大丸松坂屋百貨店様、減CO2ワークショップ「エコラベル研究所」の開催にご尽力いただきまして、誠にありがとうございました!
- 神戸市役所様より
- 「脱炭素型ライフスタイルへの転換」には、ひとりひとりが環境問題を自分事化することが重要であると考えております。神戸市では日本総研様と連携し、啓発を通して皆さんの自分事化のお手伝いをさせていただいています。今回のワークショップでは、身の回りにいつもあるエコラベルに着目し、親子でクイズや実際の商品に触れることで、環境が身近なものになるための第一歩のお手伝いをさせていただきました。このワークショップの参加様にとっての『ジブンゴト化』につながっていれば嬉しく思います。
- 株式会社大丸松坂屋百貨店様より
- 内容が大人びたイメージのワークショップだったので、果たして参加する子どもたちの反応はどうなのかと思っていたのですが、CO2排出削減の重要性やエコラベルの種類や意味など、興味を持って積極的に参加している様子に驚きました。今回のワークショップを通じて参加したご家族はもちろん、私共も普段の生活の中で少しでも意識するきっかけになったと思います。